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第3話:紙幣

岩っちBLOG
2020.10.28

お久しぶりです。岩っちです。

 

今回は紙幣の起源のお話をします。

 

岩っち少年の幼少期は50円玉を何個も貯めていくことで貯金を増やしていましたが、貯金箱が一杯になると、親に1000円札などに両替をしてもらいました。

初めて両替した時は、何個も貯めた硬くて重い金属が紙ペラに替えられたことに不安を感じました。

絶対騙されたと思いました。

 

ただ実際には両替することで買い物がしやすくなったり、より多額の貯金がしやすくなったりました。

 

日本での貨幣の歴史を振り返ると、起源は700年代初頭に和同開珎(わどうかいちん)が作られたのが始まりと言われています。

意外と古くから貨幣は使われていましたが、当時の政治家が貨幣や経済の理解が浅かったために、貨幣制度は上手くいかず、結局物々交換が主流になっていきました。

 

 

鎌倉時代や室町時代になると砂金を中国に輸出して、銅製の貨幣に換えて使われことが主流になり、再び貨幣が使われ出しました。

 

戦国時代では戦国大名が独自の貨幣を作っていました。

特に織田信長は貨幣経済に早くから着目し、明から輸入した貨幣を「永楽通宝」として流通させ、旗印のデザインにも使っていました。

武田信玄は甲州金と呼ばれる金貨を日本で初めて作り、豊臣秀吉は天正大判と呼ばれる世界で1番大きいと言われる金貨を発行しました。

 

地方によってバラバラだった貨幣を統一したのが江戸幕府でした。

「慶長通宝」や「寛永通宝」などが発行され、紙幣も登場します。

 

 

1610年に三重県で発行された「山田羽書(はがき)」が日本最古の紙幣と言われております。幕府が発行した銀貨との交換が可能でした。

 

 

 

明治時代に入ると、お金の主役は貨幣から紙幣へと変わっていきます。政府から発行される紙幣の他にも、銀行による銀行券も発行されました。この銀行券は現在の紙幣とは意味合いが異なり、「兌換紙幣(だかんしへい)」と呼ばれ、預けた金と交換できる、交換券としての役割しかありませんでした。

 

明治維新以降にできた日本の様々な銀行は、もとは両替商でした。両替商は自分が持っているお金を担保にして、それぞれが勝手に紙幣を発行していました。すると、中には悪いことを考える両替商が出てきて、保有している金の量以上に紙幣を刷ってしまうということもありました。

 

すると、紙幣に対して疑心暗鬼になってしまい、金融不安が広がります。

 

そこで、明治政府はお札を発行できるところは1つだけの方が良いと考えます。国の信用がバックにあるしっかりとした銀行だけが紙幣を発行できるようにしようということで、日本銀行が誕生しました。

現在の銀行の仕組みの様に、日本銀行だけが紙幣を発行でき、その他の銀行はお金の貸し借りしかできない仕組みができました。

 

これが、日本における紙幣の起源となります。

 

ただし、先に述べた様にこの紙幣は兌換紙幣として、銀行に持っていけば金に代えてもらえる金本位制の役割を担っていました。金本位制は金の量が全てなので、景気が悪くなったとしても日本銀行が保有する金の量分しか紙幣を発行できません。

景気の為には、お金の流れを良くした方がいいのですが、金の量しかお金を発行できないので経済は発展しません。

 

そこで、第一次世界大戦後の大混乱の中で金本位制から脱却します。

兌換紙幣ではなく、現在の不換紙幣に代わり、金に交換できなくなりました。

 

それまでは、1万円札はいつでも1万円分の金と交換できるので、これに価値があると思っていました。ところが金本位制をやめた瞬間にただの紙切れになりました。しかし、これはお金なんだという信用・信頼は残りました。

 

日本国中の人々がただの紙切れに対してお金だと思い込んでいることが、お金として通用し続けていくことができるのです。

 

最近だと、デジタル化が進むことで、数字に対してお金としての信用・信頼が付き、貨幣・紙幣の様な物体を介せずに、お金を保有し、使用することが可能になっています。

 

30数年前にタイムスリップして、幼い岩っち少年にスマホ画面を見せて、今これだけ小遣いが貯金できてるよと言っても、騙されたとしか思わないでしょう。岩っち少年だけでなく、30年後は現金でなくても買い物できると言っても信じられる人は殆どいないと思います。

 

未来はスマホも不要で体内にチップを埋め込むことで、手をかざすだけで買い物ができる時代が来ると、「や〇すぎ都市〇説」でセ〇さんが仰ってました。信じられないですよね。

 

お金の概念は時代の変化とともに変わっていきます。

時代に合わせて、しっかりとお金とお付き合いしたいと思います。

 

次回からは経済にお話しを進めていきたいと思います。