戦国時代の遊戯に石合戦というものがありました。
これは二手に分かれお互いに石を投げ合うという戦を模した遊びです。雪合戦の石バージョンというと分かりやすいかと思います。主に子供の遊びなのですが、時には大人も行うこともあったそうです。明らかに危険だと思いますが、その通りで実際に怪我人や死者もでる危険な遊びだったそうです。
この石合戦は有名な戦国武将も好み、織田信長なども子供のころ遊んでいたそうです。
私が子供の頃読んだ徳川家康の本に、家康が幼いころから賢かったという石合戦にまつわるエピソードがあり、今でもよく覚えています。
家康(竹千代)は子供の頃、周りの大人達と一緒に、少年達によって行われた石合戦を見に行きました。しかし、集団(チーム)の人数差がありました。これを見た大人たちは、多い方が勝つに決まっていると口々に言いました。しかし、家康だけは少人数の方が勝つと言いました。大人たちは子供のことなので相手にしていませんでしたが、実際石合戦が終わると本当に少人数の集団が勝ちました。大人たちは驚き、何故少人数の集団が勝つと予想できたのか家康に尋ねました。すると家康はこう言いました。
「大人数の集団は周りに頼ってしまう。『自分がやらなくても誰かがやってくれるし、人数も多いから自分達が有利できっと勝つ』と思っている。しかし、少人数の集団は自分たちが劣勢だからこそ全員が本気で一生懸命戦う、だから勝つと予想した」
これを聞いた周りの大人達は家康の賢さに驚いた。
という話です。
小学生だった私はこのエピソードを読み同じく驚き関心した記憶があります。
慢心……おごり高ぶること。自慢する気持ち。
辞書ではこの様に載っています。
当時この言葉を知りませんでしたが、私は時々このエピソードを思い出し、心がけています。
昔話でも「うさぎとかめ」のように慢心をテーマにした作品がありますが、私には家康のエピソードの方が響きました。
しかしそのせいか、私は中々自信を持つことを苦手としています
自信と慢心は違うのですが難しいですね。
自信が自信過剰になると慢心になってしまいます。
自信を持ち慢心しない、今はこれを心がけています。
ただこの慢心エピソードを私の中でぶっ壊した人物がいます。
それはオリンピック100M走金メダリスト、ジャマイカのウサイン・ボルト氏です。
有名な、ゴール直前流して金メダル、しかも世界新記録。
世の中わからないものですね。