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第7話:日本経済③

岩っちBLOG
2021.03.18

お久しぶりです。岩っちです。

 

日本経済について前回の続きをお話します。

今回はバブル経済についてです。

 

前回ブログの様に、高度経済成長期に日本はメキメキと経済力を身に着けていきます。

日本の製品はアメリカに大量に輸出されました。日本から安価で高品質なものがどんどん入ってくるので、アメリカの企業は日本の企業に太刀打ちできなくなってきました。

アメリカ議会は何とかしろと怒り心頭で、日本の製品がアメリカに大量に入らない様にするにはどうしたらいいのか必死になりました。

 

「円」を上げて、円高ドル安にしよう!

そうすれば、日本からアメリカへ輸出される製品をアメリカで購入する値段が高くなる。一方で、ドル安ならアメリカは製品を安価で輸出することができる。

これで、アメリカ経済を立て直しましょう!

 

1985922日、岩っち少年が5歳の頃、アメリカ合衆国ニューヨークにあるプラザホテルで開かれた5か国蔵相会議(G5)で、俗に言うプラザ合意がなされました。

先進国の5か国(日本、イギリス、西ドイツ、フランス、アメリカ)がドル安を進めるための為替市場への協調介入することに合意しました。

協調介入とは各国政府が意図的に外貨を売却し外国為替市場に足並みをそろえて介入することです。各国の中央銀行は、保有するドルを大量に売り出しました。日本の場合だとドルを売って円に換えることで、円の需要が高まります。すると円の価値は上がり、反対にドルの価値が下がります。

 

アメリカの狙い通り、一挙に円高ドル安が進み、日本の輸出産業は大打撃を受けました。日本は不況に陥りました。

 

不況に陥った日本は金利を引き下げることで景気対策を図りました。日本銀行は公定歩合を5回にわたって金利を下げ、1985年に5%だった金利は1987年には2.5%という戦後最低の数字になりました。

 

金利が低くなると、銀行からお金が借りやすくなります。

企業がお金を借りて新事業へ投資することを促し、景気の回復を図ります。

しかし、この時お金を借りて土地を買うことが大流行しました。企業は土地や株式などに投資をし、本業以外で資産を増やそうとしました。「財テク」と呼ばれる、財産を増やすテクニックです。

企業は、上手くいって儲かっても、景気が悪化した時に経営が苦しくなる可能性を考えて、その時に備えようとお金を貯めようと内部留保します。

 

この時、この「財テク」がとにかくはやりました。当時の経済評論家等も「財テクをやらない経営者は経営者失格だ」などと言っているほどです。

 

さあ、ここからがかの有名な「土地神話」の始まりです。

 

~~~~~土地神話~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

日本は国土が狭いので、土地が限られています!

だから、経済が上向けば土地の値段は必ず値上がりする!!!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

と考えられていました。

 

内部留保したお金は、銀行に預けているだけでは大して増えません。

そこで、土地を買っておけば値段はいずれ上がっていくから内部留保のお金が増え、会社は本業以外でも儲けることができると考えました。

 

本業よりも力を入れる企業も増え出し、安易に「土地を大量に買う」「ゴルフ場を作る」ということが行われていきました。

 

景気対策として金利が引き下げられたので、

銀行から低金利でお金を借り、その資金で土地を買う。

その土地を担保に銀行からお金を借り、その資金で土地を買う。

その土地を担保に銀行からお金を借り、その資金で土地を買う。

その土地を担保に銀行からお金を借り、その資金で土地を買う。

 

多くの企業がこのようなことを繰り返していきました。

 

なぜなら、土地神話により銀行は喜んでお金を貸しました。

通常土地を担保に貸し出す金額は、土地の値段が下がった場合に備えて78割になります。

しかし、土地はすぐ値上がりするのだからと逆に割増しでお金を貸してしまいました。

 

 

バブルがブクブクしているのを感じます。

 

 

一方、市民の間では空前の株ブームが起こりました。

1987年のNTT株の新規上場をきっかけに爆発しました。売出しは1119万だったのが2か月で1318万に値上がりしました。200万の儲けです。

そんなに儲かるのかと次々と株取引をする人たちが急増しました。

みんなが株を買うので、株の値段はどんどん上がります。

株が売れれば企業は銀行からお金を借りなくて済みます。

銀行はお金を貸す企業が減るので利益も減ります。

しかし、土地や株の売買で儲けた人たちの貯金は集まります。

 

 

利益はなくても、預かっているお金が多くなった銀行は新規の融資先を開拓すべく、土地の所有者に片っ端から、マンション建設や融資の話を持ち掛けます。そんな気もなかった地主たちもその気になりだします。

 

すると銀行は新しい融資先を見つけ出し、土地を担保にお金を貸し出します。

悪い事ではないはずなのに、「土地を担保にお金を~」というフレーズが怖くなってきます。。。

 

ブクブクブクブク止まりません。

 

気づけば、アメリカは日本の約26倍の国土を有しているのに、日本全体の土地の価格はアメリカ全土の4倍まで膨れ上がりました。

 

経済の実態とは関係なく、上っ面の経済がどんどん活性化してしまったこの頃の景気をバブル景気と呼びます。

 

次回はこのバブルが破裂します!!!お楽しみに!!